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テーマ型調査
「みらリポ2017」

アンケート篇04
コラム:子どものこころ① 好きなこと、嫌いなこと

2017/08/30 カテゴリ:
アンケート編

今、小学5・6年生の子どもたちは、何が好きで、何が嫌いなのでしょうか?インターネットやデジタル化が進み、私たちの社会・生活環境や情報環境が時代とともに変化する中で、子どもたちに純粋に好きなこと、嫌いなことを聞いてみたら、どんな回答が得られるでしょうか?

今回は、そんな素朴な質問を、全国4都市(東京、大阪、青森、高知)の小学校5・6年生800人にアンケートを行った結果のご報告です。

具体的には、「今、好きなもの・好きなことは何ですか?」「今、嫌いなもの・嫌いなことは何ですか?」という質問について、いろいろ思い浮かべてもらい、それぞれ最大10個まで自由に回答していただきました。

好きなもの・ことの第1位は男女とも「ゲーム」。続いて「テレビ」。

図1にみる通り、今の子どもの好きなものの筆頭は「ゲーム」です。全体の43.8%が好きとしており、特に男子は59.5%がゲームと答えています。続いて全体の第2位は「テレビ・テレビをみる」(21.4%)となっており、家の中で楽しめることがトップ2を占めていることがわかります。

図1

男女別には、傾向に違いがみられます。男子は「ゲーム」に続いては、「サッカー」(39.5%)、「野球」(23.8%)、「スイミング・プール」(20.8%)と、体を動かすスポーツに回答が集中しています。

女子も、ゲーム、テレビのあとは「スイミング・プール」(22.1%)とスポーツが続きますが、以降は「友達」(19.3%)、「漫画」(16.8%)、「イラスト描き、お絵描き」(16.3%)、「読書」(15.0%)となり、読む、描くといった文化・芸術に関する回答となっています。全般に、男子は好きなことがゲームやサッカーに集中し、女子は多様化する傾向にあるようです。

また、自由に想起する好きなもの・こととして、「食べ物」関連項目の回答も多くみられました。上位では「焼肉・肉」(14.4%)、「お菓子」(12.4%)、「アイスクリーム」(11.6%)、「果物」(10.8%)があがり、特に男子の「焼肉・肉」(19.3%)好きが目立ちます。

さて、もう一つ図1から見えてくることとして、子どもたちの約1割は、「休日・連休」(11.4%)、「寝ること」(9.6%)が好きとしています。好きなもの・ことを自由に考えたとき、純粋想起に「休日」や「寝る」といったことがあがる背景は何なのか?小学5年生と6年生では、6年生の方がこの回答割合が増えていることをふまえると、子どもたちが忙しく暮らしている日常が推察されるというのは、考え過ぎでしょうか?

子ども、保護者、教員の「ことばの力」への回答の違い

続けて、「いちばん好きな趣味」について、こちらも自由回答でたずねてみました。

図2

男子は「サッカー」(19.8%)、女子は「読書」(8.5%)が1位に上がっています。その理由はというと、【サッカー】は「お父さんに教わり大好きになり、国内外リーグに興味をもったから(小5男子)」「色々な技や考えることがあるから(小6男子)」「みんなで出来るから(小6男子)」など、自分の将来を考えたり、スキルを磨いたり、チームワークを育んだりと、子どもそれぞれの視点でしっかりその意義を自覚している様子が伺えます。

また【読書】が趣味の理由は「一人の時間をつくれる。絵がない分、想像できるから(小5女子)」「本の中に入っていくような感じで、本の世界にいるみたいで楽しいから(小5女子)」「想像し、楽しみ、どんな気持ちかを知れる。集中して静かに読める(小5女子)」など、読書が、子どもの想像力を豊かに磨き、その世界観や登場人物の気持ちを感じとり、理解する力の醸成につながっていることが伺えます。そして、読書は子どもたちが、自分一人の時間をもったり、集中する時間をもつことへのニーズを満たす貴重な機会になっているようです。

その他、趣味の上位項目をみると、男子は一貫してサッカー、ゲーム、野球が好き、かつ趣味であり、一方、女子は、読書に続いては「音楽/歌を聴く」(8.0%)、「工作/ものづくり」(5.8%)、「ダンス」(5.5%)、「ピアノ/楽器」(5.0%)など、創造力や感性、表現力に関する趣味が上位を占めることがわかります。

また、先の質問で、子どもたちの好きなもの・ことの筆頭であった「ゲーム」は、男子は2位、女子は8位の趣味としてランクインしています。ゲームが趣味という子どもの理由をみると、「一番楽しめる時間だから(小5男子)」「ゲームをやっているとき、それになりきってもう一人の自分がいるようで、やりたいと思うことを簡単にできたりするから(小6女子)」「今はインターネットで友達と話しながらゲームができるから楽しい(小6男子)」など、友達との遊びの場だったり、もう一人の自分の疑似体験といったところに楽しさを感じている様子がみられます。

またごく少数ですが、デジタル関連では、男子の2.3%が「YouTube/動画」をみることを趣味としています。「世界中の人を笑顔にしていてすごいから(小5女子)」「生配信とかで有名なユーチューバーの人と一番近くにいられたりするのがすごくうれしいから(小6男子)」など、デジタル化の進展は、子どもたちが、世界や著名な人をごく身近に感じ体験を共有できる機会をもたらしていることが分かります。こうした情報接点の変化が、子どものことばの力や生きる力にどのように影響していくのか、関心がもたれるところです。

子どもの嫌いなこと・ものは、「勉強」「虫」「ゴーヤ」

一方、「子どもの嫌いなもの・嫌いなこと」の自由回答をみていきましょう。図3にみる通り、今の子どもの嫌いなもの・こととして一番回答が多かったのは「勉強」です。ここは昔も今も変わりなく・・・といったところでしょうか?全体の24.6%が勉強を嫌いとしており、ここは男子(25.8%)も女子(23.5%)も共通の認識となっています。

図3

続いて全体の第2位は「虫」(22.9%)。虫は圧倒的に女子が嫌い(32.5%)としています。子どもたちは昆虫好きだったのでは?といった印象もありますが、これは調査対象の4都市(東京、大阪、青森、高知)いずれも同じ水準であり、虫嫌いは今や共通の認識となっているのかもしれません。

また第3位以降は「ゴーヤ」「ピーマン」「なす」「トマト」「きのこ類」など、食べ物に関する項目が多くあがります。子どもの味覚として、ここは変わらず苦いものは苦手なのですね。かつ、お肉や果物を好きと言っていることと比較すると、野菜が嫌いな子どもが多いことが改めて確認されます。

最後に勉強関連の項目も、具体的な科目としては「算数/数学」(10.8%)、「社会」(7.9%)、「国語」(7.6%)が嫌いとして上がります。算数、社会は女子に苦手意識が強く、国語は若干男子に苦手意識がある、という結果です。ここは感覚的に理解できるところでもありますが、理系と文系でそれぞれを志向する子どものことばの力、ともに生きる力に違いはあるのか?あるとしたら、どのような違いがあるのかなど、さらに探求していきたいテーマです。

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